No.38 2013年12月24日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 4名  佐久間 信幸さん、 野村憲二さん、醍醐 昭弘さん、村松 陽子さん
 退会会員: 1名  川島正憲さん
12月16日現在の k-unet 会員数は 474 名です。

■ 活動状況

 (1) 11月29日 第2回サロンk-unet 開催(参加者20名)
 (2) 11月29日 サロンk-unetでPCアートコンテストの入賞作品発表

■ お知らせ

 (1) KDD創立60周年、国際衛星テレビ中継実験50周年を記念して会員の皆さんからの投稿を募集中

 今月のコラム 


担当: 石垣 英明

☆ ソーシャルネットワークサービス(SNS)の現状 ☆

 皆様は、以下のようなネットワークサービスをどれぐらい利用されたことがありますか。
「アメーバーブログ」、「ウィキペディア」、「グリー」、「スカイプ」、「ツィッター」、「ニコニコ動画」、「フェイスブック」、「ミキシー」、「モバゲー」、「ユーチューブ」、「LINE」
上記は、いずれも21世紀生まれです。
 「フェイスブック」のサービス開始は2004年、「ツィッター」は2006年、そして「LINE」は2011年、どれも生まれてあまり時間が経っていない新しいサービスですが、すでに多くの人が当然のように利用しています。
 最近、テレビなどのメディアで大きく取り上げられているのが、ツィッターやフェイスブックです。ひとことでソーシャルメディアと呼ばれます。

■ フェイスブック
 「フェイスブック」とは、会員登録した利用者同士で、近況や気になった情報を手軽に交換できるサービスです。世界最大のSNSで、利用登録者数が世界で10億人を超えているといわれています。フェイスブックの利用者は、そのほとんどが実名で登録しています。巨大な”お友達台帳”とも形容されています。

■ ツイッター
 「ツィッター」とは、140文字以内のコメントを投稿できるネットサービスです。一つ一つの投稿は「ツィート」と呼ばれ、日常の出来事や思ったことをつぶやき、従来のブログに比べて手軽に発信できます。「ミニブログ」「短文投稿サービス」などと呼ばれることがあります。ツィッターは必ずしも自分の名前を名乗らなくてもよく、気楽にいろいろな人とコミュニケーションをとることができるという面もあります。ツィッターの人気の理由は、投稿の手軽さだけではありません。芸能人や文化人、政治家、企業の社長など多くの人が利用しているのも人気の理由です。

■ LINE
 スマートフォン向けサービスとして利用者が急増しているのが「LINE」で無料通話アプリとも呼ばれ、基本は短いメッセージや「スタンプ」と呼ばれるイラスト画像で相手とコミュニケーションするSNSです。スマートフォンに専用アプリをインストールして利用します。「友達」とのメッセージ交換が中心であり、その延長として無料通話などの関連機能も使えます。2011年6月にサービスを始めたLINEは230以上の国・地域に広がり、利用者は2億9千万人を超え、国内は4900万人に達しています。LINEは、スマートフォンのアドレス帳に登録している知人との交流が前提であり、やりとりは当事者以外の目に触れません。フェイスブックやツィッターはオープンでパブリックな交流の場を適用しますが、LINEはクローズドでプライベートなSNSです。

 フェイスブックもツイッターも、アカウントを作るのは簡単なので、登録して利用を開始すれば、とりあえずは周囲に乗り遅れるずにはすみます。私は地域のシニアの方にパソコンを教えるNPO団体を主宰している関係で、上記のSNSは早い時期に登録しました。でも、最初は何をしたらいいのかさっぱりわかりませんでした。それが、徐々に利用者が増え、友達も増えてくるに従って、急激に面白さがわかってきました。実生活でつながっている友達にとどまらず、知り合いの幅を広げることによって、利用価値が上がります。別に今のままでも困っていないと思われるかもしれませんが、それは、メールアカウントはあるけど受信専用で、ファイルの添付の仕方がわからないから写真も送れないというのと同じです。
 インターネットでの情報公開で、書き込むときに注意しなければならないこともありますが、情報収集や自己アピール、自己啓発にも、SNSは役立ちます。気軽に利用できしかも無料ですのでこわがらずにどんどんお使いになることをお勧めいたします。公開範囲を設定できる機能もあります。情報共有がSNSの基本です。
そこから新たな出会いが生まれ、人生を豊かにしてくれるかもしれません。

 

 あとがき 


 「ともかくも あなたまかせの 年の暮」 (小林一茶) の一年でした。年の暮れとなりました。今年1年ふり返って、皆様にとってどんな年でしたでしょうか。今年の世相を1字で表わす「今年の漢字」が「輪」に決まりました。「りん」とも読むそうですが、2020年夏季東京オリンピックの開催が決定された年なので「輪」の1字が選ばれたようです。
 来年のえとは「午(うま)」です。中国の塞翁にちなむ故事で、「人間万事塞翁が馬」といわれるように人生における幸不幸は予測しがたいものですが、皆様、どうぞ良いお年をお迎えくださいますように。運営委員一同、来年は、 k-unetのホームページをもっと魅力あるものにし、会員同士のコミュニケーションの場としてより多くの会員の方々に、アクセスしていただけるよう、ホームページの刷新に努める所存です。

  マンスリーレター次号の担当は 稲垣 和則 さんです。

以 上   

 

 

No.37 2013年11月22日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
新入会員: 0名 
会員資格喪失者:15 名 (事由=連絡不能による年会費不払い者:14名、その他の理由:1名)
11月25日現在の k-unet 会員数は 471名です。
■ 活動状況

(1) 第4回パソコン研修会
11月7日午後、さいたま市生涯学習センターで開催いたしました。 研修会の模様は近日中にホームページで報告される予定です。
■ 予定

(1) 第2回サロン k-unet の開催
11月29日(金) 10時30分から新宿区四谷地域センター11階 調理工作室にて開催いたします。詳しいご案内は こちら をクリックしてご覧ください。
(2) 2013年度 k-unet PC アートコンテスのメール投票及び入賞作品発表
メール投票は、11月26日24時で締め切りとなります。投票がお済でない方は、ぜひ投票をお願いします。
投票ページは こちら です。
入賞作品発表: 11月29日(金)のサロン k-unet の会場で入賞作品の発表を行います。
■ お知らせ

(1) KDD創立60周年記念企画 ~ 投稿募集中
KDD創立60周年、国際衛星TV中継実験50周年を記念して、会員の皆さんからの投稿を募集しています。
テーマは「国際通信の想い出」です。 会員皆様の投稿をお待ちしています。

 

 今月のコラム 


担当: 山本 勝美

☆ 今年のパソコンの話題 ☆

 気が早いと言われるかもしれませんが、今年のパソコンの話題を振り返ってみたいと思います。
 まず、タブレット端末ですが、調査会社ガートナーによれば、2013年の出荷台数の増減見込みはパソコンが11.2%減であるのに対して、タブレットは53.4%増と大幅に出荷台数が増加しそうです。k-unet会員の方にも、もうタブレットをお持ちの方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。タブレットブームのきっかけを作ったのは、アップルのiPadですが、最近はグーグルのAndroid OSを使った機種も多数販売されています。マイクロソフトも、黙って居れないとばかりWindows 8 RTという軽量OSを搭載したSurfaceという機種で参入し、その後通常のWindows 8 OSを搭載するタブレットも各社から発売されています。Windows 8も、その後Windows 8.1になって、使い勝手が改善されました。画面サイズは、7インチから10インチが中心で、携帯用途には7インチ、家庭での使用にはもう少し大きなサイズが適していると思います。最近は、各社とも画質の向上に取り組んでいて、きれいな画像を売りにしています。

 さて、もう一つの話題はWindows XP OSのマイクロソフトによるサポートの終了が来年4月に迫ってきたことです。来年4月以降は、外部からの進入を受けるようなセキュリティー・ホール(保安の抜け道)が見つかったとしても、それをふさぐアップデートが提供されなくなります。これは、家に例えるならば、窓の鍵が壊れているのを見つけても修理しないということですから、安心して住めなくなります。なーに、何もない家だから誰が入ってきても大丈夫ともいっていられないのは、悪人が住み着いて悪意のあるソフトウェアの配布の拠点にされてしまうこともあるからです。来年4月以降は、Windos XPパソコンをインターネットに接続するのは止めたほうがいいでしょう。まだ使えるとおっしゃる方は、ネット接続なしで単独使用されることをお勧めします。

 Windows XPパソコンの買い替えの際には、先に触れましたタブレットも候補になりますが、パソコンと同じように使おうとしますと外付けのキーボードが必要だと思います。また、画面も普通のノートパソコンよりは小さいものが多いですから、使い勝手の面では多少劣ると考えてください。新しいパソコンを購入するとしますと、Windows 8.1が今の主流ですが、使い勝手がWindows XPとはかなり変わっています。一部の機種では、Windows 7も選択できるようですから、そちらも考えてみられるといいでしょう。

 

 あとがき 


 今年は、台風の当たり年なのか発生数が多いようです。10月中旬の台風26号は伊豆大島の土石流を引き起こしましたし、11月初旬の台風30号はわが国ではありませんがフィリピンで甚大な被害を発生させました。 比較的狭い地域で発生する災害では、地域外からの救援も期待できますが、先の東日本大震災やこの度のフィリピンの台風被害のような広域にわたる大規模災害では、交通も通信も途絶してしまいますので、被災状況の把握も困難になり、救援活動も遅れがちになってしまいます。日ごろ便利に使っている携帯電話も、インターネットも使えなくなってしまいます。
 広範囲にわたる通信では頼れるのは衛星通信か短波無線ということになります。公的機関は衛星通信機器を備えているところもありますが、一般市民は近隣のアマチュア無線家による連絡が考えられます。フィリピンでも多くのアマチュア無線家が通信支援を行い、被災状況や安否情報の連絡を行っています。一旦これらの情報が被災していない地域に届けられれば、そこからはインターネットで広範囲に情報を伝えることができます。 
 東日本大震災の状況を思い起こしながら、フィリピンの復旧・復興を祈ります。

 マンスリーレター次号の担当は、 石垣 英明さんです。

以 上  

 

 

No.36 2013年10月25日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
新入会員: 1名 (清水 薫美 さん)
退会会員: 2名 (倉持 浩平 さん、伊波 興侑 さん)
10月25日現在の k-unet 会員数は 486名です。
■ 活動状況

(1) 第3回パソコン研修会
10月1日午後、町田市民フォーラムで開催いたしました。 研修会の模様は こちら をクリックしてご覧ください。
(2) 運営委員会
10月15日午後、新宿区四谷地域センターにて第4回運営委員会を開催いたしました。
■ 予定

(1) 第5回パソコン研修会
11月7日(木) 13時30分から、 「さいたま市生涯学習総合センター」にて開催いたします。  参加締め切りは11月4日です。 詳細は こちら をクリックしてご覧ください。
(2) 第2回サロン k-unet の開催
11月29日(金) 10時30分から新宿区四谷地域センター11階 調理工作室にて開催いたします。詳しいご案内は間もなく同報でお知らせします。
(3) 2013年度 k-unet PC アートコンテスのメール投票及び入賞作品発表
メール投票: 10月23日から11月23日にかけて実施いたします。 詳細は別途お知らせいたします。
入賞作品発表: 11月29日(金)のサロン k-unet の会場で入賞作品の発表を行います。
■ お知らせ

(1) KDD創立60周年記念企画 ~ 投稿募集中
KDD創立60周年、国際衛星TV中継実験50周年を記念して、会員の皆さんからの投稿を募集しています。
テーマは「国際通信の想い出」です。 会員皆様の投稿をお待ちしています。

 

 今月のコラム 


担当: 本間 強

☆ インターネットラジオ ☆

 皆さんご存知のように、インターネット経由で音楽や映像を楽しむアプリケーションはインターネットラジオやユーチューブなど、沢山存在しますが、パソコン及びスマートフォンや通信機能付きタブレットなどで既に楽しんでおられる会員の方々も沢山いらっしゃると思います。
 日本国内のインターネットラジオは、代表的なものとして民間放送系列の 「Radiko」 と NHK の 「らじる らじる」 があります。 下記 URL に接続するとPCで聴取することができます。(スマホやタブレット用もあります。)

 Radiko : http://radiko.jp/ 

 らじるらじる : http://www3.nhk.or.jp/netradio/

 Radiko ではお住まいのエリアの民間放送の AM と FM が聴取でき、らじるらじるでは NHKの AM と FM が聴取できます。 (Radiko の AM はステレオ放送で聴取できます。) パソコンでワープロやエクセルで作業をしながら聞くことができますので、大変便利です。 お手持ちのオーディオ機器に接続すると更に素晴らしい音質で楽しむことができます。 一方、海外のインターネットラジオも沢山ありますが、小生はアップルの iTunes に内蔵されているインターネットラジオを聞いています。 iTunesは元々アップルストアーから音楽ソフトを有料ダウンロードして音楽を楽しむソフトですが、おまけの機能として無料でインターネットラジオを聞くことができます。 ラジオチャンネルは海外のクラッシック、ジャズ、ダンス、トークショーなど、多種多彩なジャンルのチャンネルがあり、楽しむことができます。 iTunes は、下記 URL からソフトを無料ダウンロードしてインストールする必要があります。

 iTunes : http://www.apple.com/jp/itunes/download/

iTunes をインストールするのが面倒な方は、Windows に付属している Windows Media Player というソフトを使用することによりインターネットラジオを聴取することができます。 下記URL に使い方が解説されていますのでご覧ください。

 Windows Media Player :

http://www1.tcnet.ne.jp/k-saku/vista/person/page_17_07.htm
            あるいは: http://qa.support.sony.jp/solution/S0908311066168/

Windows 8 の Media Player の場合、インターネットラジオにアクセスするボタンがありませんが、ブラウザで下記 URL にアクセスしますと インターネットラジオ専用の Media Player が表示され、従来どおり楽しむことができます。

 Windows 8 の場合:

 http://www.windowsmedia.com/RadioUI/Home.aspx?culture=ja-jp

Windows Media Player あるいは iTunes のどちらがベターなのかは好みにもよりますが、小生の場合はラジオチャンネル数が多いのと音楽に連動したビジュアライザーというコンピュータグラフィックが付属している iTunes の方が好みです。 一度、美しいビジュアライザーを見ながら音楽を楽しんでみてください。

 ところで、インターネットラジオですが、これはすごいと思ったことがあります。 最近アンドロイドOSで動作する Wi-Fi 機能付きのソニー・ウォークマンを購入したのですが、試しに 携帯型の WiMax 無線ルーターと組み合わせて電車の中で Radiko を聴取してみました。 多分、一般の携帯ラジオと同じで雑音がカリカリと入り聞くに堪えないのではと想像していたのですが、自宅の最寄り駅(常磐線取手駅)から都心まで電波が全く途切れることなくノイズフリーで素晴らしい音質で聞く事ができました。 ガラケーやスマートフォンでも電車内で電話が途切れることなどなく通話ができ、ワンセグTVも綺麗に映るわけで、「今頃何を言っているの」と言われそうですが、小生にとって AM放送や FM放送は電車内では雑音が入り聞きずらいものと思っていただけに大発見でした。 デジタル技術を駆使したインターネット放送だからこそノイズフリーが実現できるのだと思いますが、改めてインターネットの素晴らしさを実感いたしました。 電車でたまに東京へ出かける時に WiMax とウオークマンの組み合わせで Radiko を楽しんでいますが、そろそろスマートフォンに切り替えようかなと思っています。
  (注)インターネットラジオはインターネット回線を使用した放送であり、音声信号の伝送に多少時間がかかるためライブ放送ではありません。そのため通常の放送のような時報はありません。

 

 あとがき 

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 異常気象のためか10月に入ってから台風が連続して発生していますが、皆様被害は無かったでしょうか。 あとひとつかふたつ襲来しそうですがお気を付け下さい。 10月も下旬となり秋も深まり、とても爽やかで散歩やハイキングに絶好の季節となりました。 皆さんも出かけてみませんか? きっと素晴らしい自然に出会えると思います。

 マンスリーレター次号の担当は、 山本 勝美 さんです。

以上  

 

 

No.35 2013年9月25日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
  新入会員: 次の8名の方々が入会されました。
        赤澤 秀樹、太田 亨、小川 桂子、椎塚 郁男、
        西宮 努、望月 雅王、安川 交二、山口 恒守
 退会会員: 0名
 9月11日現在の k-unet 会員数は 487 名です。

■ 活動状況

 (1) 第4回運営委員会
   10月15日新宿区四谷地域センターを予定。
 (2) パソコン研修会
   10月1日町田市民フォーラム、11月7日生涯学習センター(大宮)を予定。
 (3) サロンk-unet
   11月29日新宿区四谷地域センターを予定。会場にて、アートコンテスト入賞作品の発表を行います。

■ お知らせ

(1) アートコンテスト作品募集中
   応募は8月1日から10月18日までです。会員各位の力作のご応募をお待ちしています。
(2) 掲示板「会員の声」復活
   8月12日から、旧サイトで好評を頂いた掲示板「会員の声」を復活しました。
   会員皆様の投稿、書き込みをお待ちしています。
(3) KDD創立60周年記念企画 ~ 投稿募集中
   KDD創立60周年、国際衛星TV中継実験50周年を記念して、会員の皆さんからの投稿を募集しています。
   テーマは「国際通信の想い出」です。会員皆様の投稿をお待ちしています。

 今月のコラム 


担当: 西澤 太郎

☆ オリンピックの想い出 ☆

 2020年のオリンピック・パラリンピックの東京開催が先日決定されました。このことを冷静に見ようとしていたのですが、やはり興奮ものでした。
 オリンピックとなりますとKDDでの仕事の中で少なからず関わりがあり、想い出の一つとして忘れることができません。皆さんにもいろいろな想い出があるのではないでしょうか。ここに私のオリンピックの裏方としての想い出を紹介させていただきます。
 私がKDDに入社した年は、1960年(昭和35年)で今から53年前にもなりますが、当時の国際間の通信手段は、ほとんどが短波無線によるものでした。
 今でも思い出すのは当時の対米電話回線数が、最大で12ch~16chで、光ケーブルを使った大容量の通信が可能な今日とは比べようのない時代でした。
 短波通信は、電離層の状態により通信状態の変化が激しく、電離層の状態予報により電波の周波数を切り替えながら運用し、通信を保っていましたが、何しろ電離層の状態は、太陽の活動に大きく影響を受けて予報どおりにはならない面もあり、時には半日以上通信が途絶えることもあり、お客様も運用者も大変な時代でした。

◇ ローマ(1960年8月25日~9月11日) 
 その1960年は、オリンピックの開催地がイタリアのローマでしたので日本は、ローマからの競技の実況中継等の情報を受信する立場で、KDDの小室受信所(埼玉県)がその役割を担っていました。TV伝送が衛星を介して国際間で初めて行われたのは、1963年米国大統領暗殺事件の時でしたので、この時は未だ音声によるプログラム伝送を行っていました。
 ヨーロッパからの電波は、距離も長くいろいろな状態の電離層を経由するため運用が難しい対地の一部でしたが、ローマオリンピックの開催時期が最悪の冬の電離層の状態になる前であったため何とか凌げたようです。このようなことから仕事の上で私がオリンピックに関与することが始まりました。

 前述のように入社した年に仕事の上でオリンピックに拘り、その後永らく直接オリンピックに拘る仕事に就くことは有りませんでしたが、KDDを卒業する間近になってから関連する職場を担当することになった次第です。まるで煙管のようにKDDでの始めと終わりにオリンピックと絡んだことになります。

◇ アトランタ(1996年7月19日~8月4日)
 大手町のTV伝送部門を担当していた時、連日アトランタからのTV伝送の準備をしていました。オリンピックの米日間のTV伝送で初めて、デジタル伝送(45Mbps)を海底ケーブル経由で行うことになっていました。事前試験段階で米日間の伝送路に時々エラーが発生することが判明し、残すところ数週間で、その発生原因を懸命に探しました。
 しかし、なかなか原因が見つかりませんでしたが、大手町局内で発生している可能性が高いことが判り、ある装置を経由させない構成に変更し、実行してみましたところ、なんと数日間にわたり米日間でエラーが発生しないことが確認されました。最初は、測定器がエラーを見過ごしているのではと疑いましたが問題ないことを確認できました。
 開会式当日、朝早く大手町に出向き、アトランタからの映像を見て、感動しました。
開会式の模様がなんと美しい、透明感のある映像でモニターに写し出されたのです。当時の国内のTV放送はアナログ方式でしたので、この美しい映像は、放送に充分反映されませんでした。

◇ 長野(冬季:1998年2月7日~22日)
 開催日が近づき年が明けたのに、雪が降らず関係者は、やきもきしていました。
そんなある日、私は事前調査・準備のため長野を訪れ、長野駅に着いた時でした。
空から白いものがチラチラと落ちてきたのです。待ちに待った雪でした。
その後比較的順調に雪が降り開催への支障は、ほとんど無くなりました。
 このオリンピックの期間中、長野に設置された国際放送センターに勤務し、放送に関するTV、音声の伝送に関わりました。中で特に記憶に残っているのは、開会式で五大陸の合唱団を長野から小澤征爾さんが指揮をし、その映像・音声を伝送することでした。この内容は、多くの方々がTV放送でご覧になったと思います。放送に流れた映像・音声とも問題なく無事に終了したのですが、アフリカからの映像が、途中で急に乱れ担当者一同ドキッとする瞬間もありました。原因は、アフリカ側の国内伝送路(マイクロ波)の海を渡る区間で予想外のフェーディングが発生したためでした。直前の映像で、波一つ無い美しい海面が写し出されていたのが印象的でした。
 最後に楽しい話です。オリンピック期間の前半が終わったころだと思います。JOCが入賞した選手と関係者を招きパーティーを開きました。たまたまそこに私も出席していて、モーグルの上村愛子選手の近くにいた時、KDDのオリンピック用バッジを上村選手のジャケットの襟に付けることをお願いしたところ快諾してくださいました。早速ピンを外して取り付けさせてもらいました。
 翌日のスポーツ新聞のトップにジャンプの原田選手と上村選手のツーショットが大きく掲載され、前日私が付けたバッジもしっかり確認できる大きさで写っていました。

 私の拙い経験の一部を紹介させていただきましたが、オリンピックに想い出をお持ちの会員の方が多数いらっしゃるかと思います。是非皆様のお話を聞かせて下さい。オリンピックに関連する投稿をお待ちしています。

 

 あとがき 

 台風18号が大きな被害を撒き散らしながら本土を縦断して、被災者の皆様の痛ましい姿が印象的でした。一方、台風の進路の影響で急に秋らしい空気に満たされ、今夏のあの猛暑を忘れさせ、水不足も一段落というこの激変を不思議に思っているところです。あっという間に「暑さ寒さも彼岸まで」とは、やっぱり先人は凄い

 マンスリーレター次号の担当は、 本間 強 さんです。


以 上  

 

 

No.34 2013年8月23日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 0名
 退会会員: 0名
8月22日現在の k-unet 会員数は 479名です。

■ 活動状況(予定)

 (1) 第3回運営委員会

   8月29日(木)、30日(金)合宿形式での開催を計画しています。
   会場は新宿区四谷地域センター11階 、宿泊は都内です。
   今回は一般会員の方からのご意見を聴く会を30日(2日目)に設けます。
   テーマ 、日程等の詳細は同報メールでご案内のとおりです。
   都合のつく方の参加の連絡をお待ちしています。
 (2) パソコン研修会

   10月1日町田市民フォーラム、11月大宮を予定
 (3) サロンk-unetは

   11月新宿を予定。会場にて、アートコンテスト入賞作品の発表を行います。
■ お知らせ
 (1) アートコンテスト作品募集中

  応募は8月1日から10月18日までです。会員各位の力作のご応募をお待ちしています。

(2) 掲示板「会員の声」復活

  8月12日から、旧サイトで好評を頂いた掲示板「会員の声」を復活しました。

  会員皆様の投稿、書き込みをお待ちしています。

(3) KDD創立60周年記念企画 ~ 投稿募集中

  KDD創立60周年、国際衛星中継実験50周年を記念して、会員の皆さんからの投稿を募集しています。
  テーマは「国際通信の想い出」です。会員皆様の投稿をお待ちしています。

 

 今月のコラム 

担当: 京極 雅夫

☆ ノートパソコンのタッチパッドって使いにくい ☆

 小生は、20余年前から入力がキーボードからのみ入力するMS-DOS時代からパソコンを使っています。Windowsになって入力にマウスを使う方式が導入され、Windowsもバージョンアップが繰り返されて進化しています。しかし今でも使いにくい個所があるというのが実感です。Appleパソコンは使用した経験が無いので、ここではWindowsパソコンについての感想です。

 最近の10年以上は携帯性を重視したノートパソコンを使用しています。ノートパソコンにはキーボードの手前の部分に大きな四角いタッチパッドが付いていて、ここを指でこすってカーソルを移動させ、クリックして操作することができます。マウス同様の機能があることは皆さんよくご存知のとおりです。
 両手をキーボード上においてキーインしていますが、その際に親指の付け根の肉(筋肉)のふくらみがタッチパッドに接触することがたびたびあります。その結果、入力中の個所からカーソルが急に飛んで、とんでもない場所に入力されてしまいます。煩わしい限りです。
 このような経験をお持ちではありませんか。

 古いノートではタッチパッドが小さかったのでごく偶に発生する程度でした。 皆さんから、マウスを使うことにしてタッチパッドを停止すれば解決するよ、と言われそうですが、マウスを使用するには机にそれなりの空きスペースが必要なことと長時間使っていると腕がかったるくなる経験があるので敬遠気味です。小生は和文英文入力では、数字を除きほとんどローマ字で ブラインドタッチしているのでキーボードから指を放したくありません。
 最近のノートパソコンではタッチパッド がさらに大きくなっています。多くの人がスマホの操作で慣れてきた「つまんだり広げたり」して画面を拡大縮小する操作をタッチパッドで行い易くするためメーカーではサイズを大きくしたようです。

 昨年、家電量販店でノートパソコンを調べました。あるメーカーに比較的小型の丸いタッチパッドを採用したモデルがあって好ましいのですが、如何せん価格が高いのです。更に探すと、一つの メーカーで、キーボードとタッチパッドの間に小さい押しボタンスイッチがあって、タッチパッドのオンオフを直接切り替えることができるモデルを見つけました。他の多くのメーカーのパソコンではメニューあるいはファンクションキーから数ステップをかけないとオンオフできないようになっていました。
 こうして、そのメーカーのノートパソコンを選びました。文章作成時には必要に応じて、このスイッチでパッドをオフして使っています。重宝しています。

 あとがき 

 今年の夏は大気の状態が不安定で日本各地に「経験のない」高温をもたらしたため熱中症の危険が増えたり、とんでもない集中豪雨が続き被害が発生しています。皆さんのお近くではいかがですか。
近年台風が大型化していることもあり心配です。
 これら異常気象は地球温暖化の影響であるとも言われています。温暖化防止が重要であることを今更ながら実感しており、自分に何ができるのかを考えている次第です。

マンスリーレター次号の担当は 西澤 太郎 さんです。

以 上

 

 

No.33 2013年7月25日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 小林喜代隆さん
 退会会員: 滝爪富雄さん
7月25日現在の k-unet 会員数は 479名です。


■ 活動状況
(1) 第2回運営委員会 6月28日に開催。議事模様はホームページに掲載中。

(2) 技術支援G  6月28日開催の研修会には11名の参加があった。

           技術支援の実施 電話対応2件、訪問支援1件   
(3) サロン k-unet  7月11日に開催。 「この夏はうどんでのりきろう!」とのテーマで実施、17名の参加があり
           盛況であった。 
           メニューは ①讃岐うどんと白魚のかき揚げ  ②鮭と青じその豚肉まき等
(4) CMG会合および会計担当者会議を 7月17日に 町田市 生涯学習センターにて開催。
(5) ”Happy Birthday”のコーナーには会員の方々の近況が続々と記載されています。大変興味深い内容となっていますので是非一度覗いてみて下さい。          

■ 予 定
(1) 第3 回運営委員会

8月28日(木)、29日(金)合宿形式での開催を計画しています。
会場は新宿区四谷地域センター11階 、宿泊は都内です。
今回は一般会員の方からのご意見を聴く会を29日(2日目)に設けます。
テーマ、日程等の詳細は、後日 同報メールでご案内いたしますので都合のつく方のご参加をお待ちしています。

 

 今月のコラム 

担当: 北野志津子

☆ 朱色のグラジオラス ☆

日差しの強い昼間、近くの庭に朱色の「カンナ」が咲いているのを見つけた。たった一輪の花なのに葉っぱがとても大きく大げさな感が否めない。この花に出会うと幼き日に父と庭に植えた事、大工道具の鉋を思わせる名前を「変な名前!」と言ったことを思い出す。

似たような感じの花に「グラジオラス」がある。この花を店で見つけ朱色と分かると思わず近づきうっとりと眺め財布を取り出すこととなる。こちらは凛として細身ながら花を沢山つけて葉は刀の様にシャープながら慎ましい姿の花だ。

 私にはグラジオラスとの30年も前の強烈な思い出がある。

その頃、私は電話局所属で育児休職取得後、特別勤務という短時間の服務の恩恵にあずかっていた。しかし、いつまでも「特勤」で勤めるわけにはいかないので2人目の子供が小学校入学を機に私もフルタイムへの復帰を決めた。まさに明日からフルタイム勤務に戻るという日は流石に不安が募り心の中は暗雲がたちこめ沈んでいたのだった。なぜなら若い後輩たちと協調して仕事がやれるか、泊りの勤務と家庭と両立できるのか、など等気になる事柄が山積していたから。

その様な気持ちで悩んでいた時、玄関に宅配便が来た様子。見ると1mはあろうかと思うほどの背の高い朱色のグラジオラスの花束が届けられていた。

花の数は30本、厚い包装紙に覆われ大きなリボンで結ばれた贈り物が私に手渡された。差出人は当時の友人達で、フルタイム勤務復帰への祝いと励ましの気持ちが詰まった花束だったのだ。朱色から受ける力強さはもの凄く、一瞬で私の不安は吹き飛び、心の底から喜びと力強いエネルギーが湧いてきたことが実感できたのだった。仲間の心遣いが伝わり嬉しかった。

茎の途中から切らずにすっきりとした長さを生かし、太い花束に作りあげた花屋さんの技量も本当に素晴らしいと思った。

翌日は明るい笑顔で出社することが出来、幸先良いスタートが切れたのだった。課員の皆さんとも意思疎通良い関係を作り出すことが出来た事は仕事への意欲向上に繋がった。あの花束のお蔭で気持ちが切り替りスムーズな復帰へと繋がったと固く信じている。私の転機に大きな助けをくれた朱色のグラジオラスは今も好きな花の一つである。

 以来、お祝いの気持ちを表すとき、励ましたい時は花のチカラを借りてお届けするのが私の流儀になった。

 

 あとがき 


コラムの中で育児休職制度・特別勤務制度の事を言及しましたが40年以上前に既にKDDと労組は制度導入のための協議を進めていました。NTTが検討し始めたことからKDDもそれに倣い働く母親支援の画期的内容で発足した時は本当に驚き喜んだものです。今では法律が施行され母親(時に父親も)の83%が利用していると先日のニュースで聞きました。ただし1年間。
もしあの制度がなければ長期の勤務は難しかったことと想像できます。育児休職関連の話題を耳にするたびに改めてKDDの懐の深さに感謝をする日々です。
最近では横浜市は保育園行政の改善に取り組み、待機児童の数がゼロになったことは嬉しいニュースです。でも保育士さんが不足しているとの事で問題解決はまだまだ先のようです。

会員の皆さま 酷暑のこの夏、適度な冷房・水分補給で熱中症から身を守りましょう。
そして元気に夏を乗り越えて無事実りの秋を迎えられますように。

  マンスリーレター次号の担当は 京極雅夫 さんです。

以 上

 

 

No.32 2013年6月23日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員:なし
 退会会員: なし
6月20日現在の k-unet 会員数は 479 名です。

■ 活動状況

 (1) 第2回運営委員会
   6月28日10:00~新宿区四谷地域センター11階 集会室2
 (2) 第2回パソコン研修会
   6月28日(金)14:00~17:00新宿区四谷地域センター11階 集会室2
    「パソコン買い替え時の注意点」
 (3)第1回サロンk-unet(お料理教室)
   7月11日(木)10:00~14:00新宿区四谷地域センター11階調理工作室
   「この夏をうどんで乗りきろう」

 

 今月のコラム 


担当: 鎌田 光恵

☆ 誕生月のメッセージ ☆
 昨年11月から誕生月の会員の方にお願いして近況などの雑感を書いて送っていただきそれをまとめて月初めにHPに掲載する Happy Birthday! 企画を実施してきた。 会費制が導入されたことで会員に還元できるものを模索した結果HPの投稿が限られた会員になっているという状況から活性化を目指そうというのが起点であった 。 発案者の稲垣和則運営委員をキャップに北野志津子運営委員と私、鎌田光恵の3人で誕生月の会員からメッセージを入手し、編集することを担当している。 稲垣キャップは月平均4名~5名の確保を目標として毎月魅力的な呼び込みの案文を練る。 届いた各々のメッセージに誕生日の花と花言葉を添える作業は大谷恭子運営委員が担当している (花の写真は佐藤敏雄顧問からも頂戴する)。 稲垣委員がまとめた原稿は月末に本間強運営委員の手元に送られ、本間委員が最終アレンジの手を加え原則として毎月1日HPにアップするという流れである。 昨年11月から本年6月まで8カ月間に43名の会員の方々が参加して下さった。
効果は期待以上のものであった。 5月の年次総会の場で巻田代表挨拶の中でも紹介されたが k-unet HPへのアクセス数が11月以来前年比2倍に膨らんだということだ。 誕生日を迎えてのメッセージの内容はボランティア活動などの近況報告から幼年期の思い出、会社時代から続けてきたサークル活動や会社退職後にはじめた新しい趣味のことなど多岐にわたる。 共通項は経年疲労からか、ふとした気の緩みからかガンを含む生活習慣病。しかし、みんな何とか折り合いをつけ現在も一応元気に生活していると結ばれていることは嬉しい限りである。
誕生月メッセージ依頼時に気をつけていることは年齢、性別、地域などが片寄らないこと、これまでk-unetのホームページにお名前をあまり見かけない方々を心掛けてはいる。(もしや自発的に投稿いただけるようでしたら是非ご一報ください)こちらからの打診に”YES”が集まらない時は止むなく昔の交友関係に頼ったりもする。 「体調を崩しているためとても誕生日を祝う文を書くゆとりが無い」旨の丁寧な返信メールを頂戴すると一刻も早い復調を願わずにはいられない。 一番困るのが問いかけメールに返事が来ない「無しの礫」である。 メールアドレスを変更されたか、引っ越しされたか、パソコンが疎ましくなったかなど一人考えてしまう。 そんな中で5月は9名もの会員の方の参加で大賑わいであった。
 メッセージを読んで印象深いフレーズのリストをつくってみた。
① 下山の思想、②(定年退職後)夫の家庭内自立、③自分への誕生祝いとしてイグアスの滝へ海外旅行、④掃(そう)苔(たい)、⑤生涯現役、⑥エンディングへの準備が出来ない、⑦階段昇降援助のボランティア活動、⑧Don't believe anybody!すべては自己責任!
 
 Happy Birthday!コーナーが今後も楽しいものでありつづけるよう皆様からの絶えることのないご支援とご協力を願ってやまない。

 

 あとがき 

 「春過ぎて夏きにけらし白妙の衣ほすてふ天のかぐ山♪」
あれほど愛用していた 「ヒートテック」 の肌着は箱の奥に片付け、今はクールビズにまっしぐら! 冷感シーツやサラファインのおでましで夏支度に余念がない。 ダニとかカビとか菌類とか夏にはそれなりの難題も多い。熱中症予防の注意点は日射度と湿度の2点だそうだ。 水分補給を忘れることなく皆様どうぞお元気で!

  マンスリーレター次号の担当は 北野志津子 さんです。

以 上

 

 

No.31 2013年5月23日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員:なし
 退会会員: 文野二三代さん
5月22日現在の k-unet 会員数は 479 名です。

■ 活動状況

 2013年度 k-unet 年次総会の開催
  ・日時と場所: 5月15日(水) 14:00~16:30 新宿区四谷地域センター11階 集会室2&3
  ・出席者数: 総会- 43名  懇親会- 41名 
  ◎ 総会開催模様は、ホームページに掲載中

 

 今月のコラム 


担当: 大谷 恭子

☆ たられば、後の祭り ☆

 おそらく誰でも、長い人生の中で何度かの “たられば”の経験をお持ちだと思う。 それは、心のどこかに仕舞い込んである微かな期待の残像であったり、あるいは、今となってはもう後の祭りという悔いを伴う苦い気持ちであったり … 。
 今回、私は自分の二つの経験について記してみたい。
 まず初めは、淡い期待の残る入社後数年経ったころの話。 当時、若い人たちの屋外スポーツといえばゴルフではなく、テニスが主流だった。 私も周りの友人に誘われ、何度か上福岡のテニスコートに出かけたことがあるが、すぐに断念してしまった。
 そんなある夏の日、テニスを続けていた女性友達から、会社でこんな話を聞いた。「実は昨日、上福岡に行ったのだけれど、逸れたボールを追って草むらに駆け込んで行ったとき、気が付くとそばに男性が立っていて、 “ アレアレそんなに花を踏みつけてしまって! 花が痛い痛いと言っているよ ” と言われてしまったの。 私はボールにだけ夢中になっていて、足元に野花が咲いていたなんて、全く気付かず、後から何だかとても恥ずかしくなってしまった」と。 この話は、何故かその後、私の記憶にいつまでも残っていて、野の花に対してそんな目を向ける男性って一体どんな人なのだろう、もし出会ったとしたら、私が片想いするような人かもしれないと思ったりした。 その後、何度か女性友達にその人についてもっと詳しいことを尋ねてみたいと思いつつ、結局、それっきりになってしまった。 あれから長い年月が流れ、きっと当の女性友達も、そしてその男性も、遠い夏の日、上福岡のグラウンドの一角でそのような状況にあったことなど全く心に留めていないに違いない。しかし、私はいまでも野の花をみると、時々ふとこのことを思い出す。 あれはいったい誰だったのだろう、私の知っている人かなあ、あの時、名前をきいていたとしたら … などと。
 
 もう一つは、つい1週間前の k-unet 年次総会での悔いの残る話。 当日、私は、参会者の前で会計担当として 『 2012年度会計報告(案)と2013年度予算計画(案) 』 の議案説明をする役目にあった。 順番がきて、壇上に上がると、OHP投射資料として監査報告書がスクリーンに出てくるものと思い込んでいたのに、投射されたのは「お手元の資料をご覧ください」という大きな文字だけという手違い ( 私の事務局への連絡漏れに起因するミス ) があり、あれーと思ったが 後の祭り、“トカトントン”という気持ちになった途端、その後の説明は、予定のものを大幅に端折ってしまうという情けない内容となってしまった。 その後2日間くらい落ち込んでいたが、人生に “たられば” は付物と、くよくよしないこととした。
 
 当日、総会会場でお配りしたA3用紙にビッシリ数字の並んだ『 2012年度会計報告(案)と2013年度予算計画(案)』 資料は、実は k-unet エキスパートとしてお世話になっている 富士 暹 さんに負うところが大きい。
ここ10ケ月くらいの間に、富士さんは、技術面でシステム設計に造詣の深い西澤運営委員の手を借りながら、k-unet の「入金管理システム」を構築して下さった。 これにより、k-unet 会員原簿と直結した年度ごとの年会費管理(たとえば会費納入者467名のうち、2年分の納入者は168名、4年分は299名であり、来年は168名の方だけに会費お支払い案内メールを出せばよいなど)が可能となっている。
 今後のk-unet を考える上でも、富士さんが作成して下さった『長期財務予測シミュレータ』 なるものがあり、会員数/平均年齢/純資産高等の推移を予測できるようになっている。 富士さんは、スゴイ方である。
 富士さんには、この場を借りて心からのお礼を申し上げたい。

 

 あとがき 

いま、道端や土手の斜面などに真っ白なフランス菊が咲いているのを見かける。 フランスではこの花で花占いをするという。 Il m'aime un peu (イル・メーム アン・プー 彼は私を少しは好き?) 、beaucoup(ボクー とても)、passionnément (パッショネモン 情熱的に)、 à la folie (ア・ラ・フォリー 気も狂わんばかりに)、 pas du tout(パ・ドゥ・トゥ ちっとも)と、5種類の選択肢があり、花弁が多いので 1枚ずつ毟りながら何度か繰り返すことができる。
  k-unet では、つい先日、年中行事の大きなイベントである年次総会が終わり、運営委員一同ほっとしている。 委員の一人一人、日頃から会員の皆様に満足していただけるサービスを提供したいと心がけてはいても、相手の気持ちはなかなか読めないものである。 花占いではないが、“少しは?”、 “かなり?” … と期待していても、 実は “ちっとも” という答えが返ってくるのかもしれない。 できれば2番目くらいの答えであって欲しいと願いつつ、あと1年を謙虚に務めたい。

  マンスリーレター次号の担当は 鎌田光恵さんです。

以 上

 

 

No.30 2013年4月25日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 倉持 正夫さん、坂本 清次さん
 退会会員: 原田 桂さん
4月25日現在の k-unet 会員数は480名です。

■ 活動状況

 (1) 3月27日(水) 13:30~16:30 第6回パソコン研修会      
    「パソコン新製品情報」   於 町田市「 町田市民フォーラム 」
 (2) 3月29日(金) 13:30~17:00 会計担当者会議
    於 新宿区四谷地域センター 11階 集会室4
 (3) 4月12日(金) 10:30~13:00 第1回運営委員会
    於 新宿区四谷地域センター11階 集会室2
 (4) 4月23日(火) 13:30~16:30 第1回パソコン研修会
    於 大宮
■ k-unet年次総会      
 (1) 5月15日(水) 14:00 ~
   新宿区四谷地域センター11階にて開催予定です。
 (2) 開催案内を会員の皆さんにメール配信するとともに、ホームページに掲載中。

 

 今月のコラム 


担当: 楳本 龍夫

  ☆ ウェブブラウザについて ☆

 最近、複数のブラウザで、バージョンアップがありました。ところが、その新バージョンのブラウザでホームページを閲覧すると、一部の画像の表示が崩れるという不具合が生じました。このブラウザを使ってない大多数の人には関係のない話で、また不具合もそれほど深刻なものではありませんが、サイトのメンテナンスをする者としては何となく気分の悪いものでした。新バージョンのバグが原因のようで、そのうちに修正されると思いますが、k-unetではサイト側で対処することが可能でしたので、すぐに対処をすることにしました。
 ということで、今回はブラウザについて少し述べてみることにしましょう。

 ホームページを閲覧するときにインターネットから得られる情報は、HTML(HyperText Markup Language)という言語で書かれた文字列のメッセージという形で送られてきます。このメッセージをダウンロードして、書かれているHTML文書を読み込み、文法に従ってホームページの画面を組み立ててパソコン上に表示する役割を果たすのがウェブブラウザ(簡単にブラウザといいます)というソフトウェアです。
 また、音楽や映像の再生などブラウザ本来の機能に含まれていないものは、他のソフトウェアを利用してこれと連携してうごくプラグインというしくみを使うようになっています。プラグインソフト(付加機能を実現するソフトウェア)をアドオン(機能の付加)して音楽や映像を再生するしくみです。
 ホームページの表示の異常は、通常はホームページ側のHTMLの記述誤りなどで生じますが、今回のようにブラウザのバージョンアップにより、文法の解釈に変更があったり、処理に誤りがあると、これまで正常に表示されていたホームページの表示が異常になるというような不具合が起きることもあるということです。

 現在、わが国の多くのパソコンで使われている主なブラウザはおよそ5種類です。そのうちの約半数がWindowsに付属しているInternetExplorerで、残りの20%がGoogleChrome、15%がFirefox、10%がアップルのSafariと続き、残りの数%がOperaとその他のブラウザとなっています(StatCounter, http://lhsp.s206.xrea.com/misc/browser-share.html)。
 ブラウザの元祖はNetScape Navigator(俗にネスケと言われます)というソフトで、当初は9割以上のPCで購入され使用されましたが、InternetExplorerがWindowsに無料で付属されたことからこれにとって代わりました。最近は新参のGoogleChromeがInternetExplorerに比べより軽快に動くためか、第2位のシェアとなって現在に至っています。また、Firefoxはブラウザの元祖であるNetScapeの後継にあたります。上記のいずれのブラウザも無料でダウンロードして利用することができます。
 ブラウザのシェアがこのような状況であるため、ホームページを作る側としてはこれら主要ブラウザを意識する必要があります。ブラウザでのHTMLの解釈や画面の組み立て方に違いがあるためか、表示に若干の違いがあり、サイトによっては推奨ブラウザを定めているものもあります。

 それでは、k-unetサイトを閲覧するのに何が適しているのでしょうか?
 結論から言えば、上記の5種類のブラウザの比較的最近のバージョンのものを使って閲覧すれば、どれも問題なく閲覧できると言って構わないでしょう。したがって、特に推奨ブラウザも定めてはいません。ただし、大抵のブラウザ関連のアプリケーションやホームページはシェア1位のInternetExplorerを意識して作られますので、高性能PCでInternetExplorerを使えば機能的な問題は少ないと言えます。しかし、マイクロソフトとアップルはどうも軽量なソフト作りが苦手なようで、ページの表示を開始して完了するまでに随分と時間がかかることがあります。自分は気が短いと思う人はInternetExploereにこだわらず、他に浮気をしてみてはどうでしょうか。
 より軽快な動作で閲覧したい人にはGoogleChromeのほうがいいかもしれません。またウェブブラウザの発祥が素粒子物理学の文献検索を目的とするものであったこともあり、文献検索にはFirefoxが機能面で便利に出来ているという専門家もいます。
 k-unetサイトを見る上でのブラウザの適合性と注意事項について、ホームページ上のこちら(トップ > 情報 コーナー > 本サイト関連 > 使用ブラウザについて)に掲載していますので一度ご覧ください。

 

 あとがき 


 5月15日は2013年度の年次総会です。年に一度の旧交をあたためる機会、ご多忙とは思いますが是非ご出席いただきますようお願い致します。

 マンスリーレター次号の担当は 大谷恭子さんです。

以 上



 

No.29 2013年3月25日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 0
 退会会員: 今田英子さん
3月23日現在の k-unet 会員数は 479 名です。

■ 活動状況

 (1) 3月8日(金) 10:30~14:30
   第3回サロン k-unet (お料理教室)      

    参加者: 17名  テーマ:「春が来た!」      
    於 新宿区四谷地域センター 11階 調理工作室
 (2) 3月11日(月) 13:00~16:00
    k-unet 関西地区研修会

☆ 予 定 ☆
 (1) 3月27日(水) 13:30~16:30
    第6回パソコン研修会      

    「パソコン新製品情報」
    於 町田市施設「生涯学習センター」

 (2) 3月29日(金) 13:30~17:00
    会計担当者会議

    於 新宿区四谷地域センター 11階 集会室4
 (3) 4月12日(金) 10:30~13:00
    第1回運営委員会

    於 新宿区四谷地域センター11階 集会室2
 (4) 4月23日(火) 13:30~16:30
    第1回パソコン研修会

    於 大宮      
 (5) 5月15日(水) 13:30~
    k-unet 年次総会 
    於 新宿区四谷地域センター11階

 

 今月のコラム 


担当: 稲垣 和則

☆  直感力 ☆

年を重ねるにつれて、体力の衰えはもとより、記憶力、集中力、精神力なども弱ってきます。 その一方で直感力は過去の経験の積み重ねに依存する部分が大きく、加齢による衰えは小さいそうです。 高齢者を狙った振り込め詐欺対策にも直感力は欠かせないでしょう。 と言ってこれに頼り過ぎるのも問題で、結構怪しいものです。  ちょっと試してみませんか。

 ★ どっちがお得?    
A店、B店、二つの家電量販店があます。 
A店は、全品4割引です。 一方、B店は購入した額の50%が次の購入の際に還元割引として値引きされます(よくあるポイント還元です)。 
さて、貴方ならどちらのお店でお買い物をしますか?   

 ★ 干からびちゃった!

釣り餌になる虫が1000g 缶に入っています。 虫の体の99%は水分です。 ところが1時間後に乾燥により虫の水分が体の95%まで下がってしまいました。 現在、この虫の重さはおおよそ何gになるでしょうか?


最初の問いでは、ついつい割引率の大きそうなB店の50%に引かれてしまいますが、50%と言いながら実際は33.3%の値引きにしかなっていません。 こうした還元割引にはくれぐれもご注意を!!  
虫の場合は、1000gの5%ダウンで、おおよそ950gと思ってしまいがちですが、正解はたったの200g! 800gの水分がなくなって、虫は完全に干からびています。 
少し考えれば分かることでも、ついつい直感を信じて判断をしてしまいがちです。 因みに我々人間の場合、60~70(子供)%が水分で、年齢とともにみずみずしさが失われていくようです。 これから日ごとに暖かくなり、汗ばむことも多くなります。 こまめに水分補給を行い、熱中症にはくれぐれもご注意を!

 

 あとがき 


身の回りは数字に溢れています。 これらの中には作為的に誤解を招きやすくしているものも少なくありません。 魅力ある数字・話には惑わされないよう、身を守っていく必要がありそうです。

次号は 楳本 龍夫 さんが担当します。


以 上

 

 

No.28 2013年2月21日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 廣瀬 辰さん、 釜澤 悟さん
 退会会員: 岡本 誠次 さん
 ご 逝 去 : 山中 金吾さん、 小熊 忠三郎さん
2月21日現在のk-unet会員数は 480 名です。


■ 活動状況

(1) 2月19日(火) 第6回 k-unet運営委員会
  新宿区四谷区民センターで午前10時から12時30分まで開催
(2) 2月19日(火) 第5回 k-unetパソコン研修会
  同センターにて午後2時から4時まで開催
  (参加者16名、うち研修担当者5名を含む。テーマは
スカイプって何?)

☆ 予 定 ☆
  3月8日(金)第3回サロンK-unet(お料理教室)
  新宿区四谷地域センター11階 調理工作室、
  10時30分から14時30分、 テーマ 「春が来た!」
  

 今月のコラム 


担当: 石垣 英明

☆ 数字の単位 ☆

  大きな数の読み方について調べてみました。
  ■ 0(ゼロ)の数は下の表のようになる

さて、地球の重さは、約5,9721,9000,0000,0000,0000,0000キログラムです。
この大きな数値の読み方は、上記の表から約5抒9721垓9000京キログラムとなります。
「千載一遇」の「載」は、中国の「孫子算経」にある最大の単位で、10の44乗です。
数の極み(物事のそれ以上のないところ)」としての「極」、10の48乗です。
「恒河沙」は「恒河」すなわち」ガンジス河の「紗(砂)」の数、10の52乗です。
「阿僧祇」、「那由他」、「不可思議」に続く「無量大数」の「無量」は、仏典「華厳経」にでてきます。10の68乗です。

☆ 億はどうして「億」というのでしょうか? ☆
  答え: 「億」 = 「人」+ 「意」 = 「人」 + 「音(口をつぐむ)」 + 「心」
つまり 「億」 は 「黙って心いっぱいに考えられるだけの大きな数」 ということ

☆ 生き方 人間として一番大切なこと ☆

 KDDI設立の礎をきづかれた稲盛和夫氏の90万部のベストセラー著書「生き方」を読んで大変感銘を覚えました。稲盛人生哲学の一端を紹介させていただきます。
人生をよりよく生き、幸福という果実を得るには、どうすればよいか。そのことを私は一つの方程式で表現しています。 それは、次のようなものです。
人生・仕事の結果=考え方(心のあり方や生きる姿勢)X熱意X能力つまり、人生や仕事の成果は、これら三つの要素の”掛け算”によってえられるものであり、けっして”足し算”ではない。

人のあるべき「生き方」とは
一生懸命働くこと、感謝の心を忘れないこと、善き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高め続けること。すなわち、そのような当たり前のことを一生懸命行っていくことに、まさに生きる意義があるし、それ以外に、人間としての「生き方」はないように思います。
私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。もっとも根源的ともいえるその問いかけに、私はやはり真正面から、それは心を高めること、魂を磨くことにあると答えたいのです。

 

 あとがき 


 混迷の時代だからこそもっとも必要なのは、「人間はなんのために生きるのか」という根本的な問いではないか、まず、そのことに真正面から向かい合い、生きる指針としての「哲学」を確立することが必要だと稲盛氏が述べられていることに共感をおぼえます。残り少ない人生になりましたが「ど真剣に生きる」心構えで残りの人生を全うしたいと思う次第です。

 次号は 稲垣 和則 さんが担当します。


以 上

 

 

No.27 2013年1月27日  

 

 今月のお知らせ 

■ 会員の状況
 新入会員: 中村 直樹さん

 退会会員: 上田 三郎さん 上野 和子さん
  1月24日現在のk-unet会員数は 481 名です。
■ 活動状況

(1) 年末年始の時期でしたので、会合等はありませんでした。

(2) 2012年度第5回パソコン研修会を2月19日(火)午後2時から新宿区四谷区民センターで開催します。
詳細につきましては、近いうちにメールでご案内しますので、お近くの方はぜひご参加ください。

 

 今月のコラム 


担当: 山本 勝美


☆ 東京でも大雪の成人の日 ☆

 今年の成人の日は1月14日(月)でしたが、東京でも思わぬ大雪に襲われ、都心でも10cmあまりの積雪となりました。気象庁の前日の天気予報では、上空の寒気が南下しているが関東南部はみぞれか雨との予報でしたので、思わぬ大雪に驚いた方も多かったのではないでしょうか。午前中から降り続いた雪は、一時は主要な道路まで雪が覆ってしまうほどで、ノーマル・タイヤの車は坂道に来ると動けなくなり渋滞を引き起こしたようです。首都高速もほとんどの区間が通行止めとなり、雪に弱い東京を印象に残しました。
 会社勤めの方々にとっては祝日が幸いして、大雪の中の出勤は免れました。その一方、新成人は大雪の中を晴れ着にブーツで成人式に出かけた女性も多かったようです。しかし、TVで放映された新成人のコメントは、「寒いけれど、思い出に残るホワイト成人式になった。」という元気さでした。何でも楽しい出来事にしてしまうのは、若さの特権でしょう。
 続く1月15日の朝は気温が低く、前日の雪が踏み固められたところは凍結していましたので、1,000人以上の方が、転ぶなどして怪我をされたようです。かくいう私も、家から徒歩で最寄駅に向かう間に雪氷に足を滑らせて2度も転んでしまいました。


☆ ブラックボックス ☆

 ところで、年末年始にauの通信ネットワーク障害が続けて起こり、KDDIの担当者は正月どころではなかっでしょう。また、ボーイング社の新鋭機B-787にも米国で、そして日本で多くの障害が発生しました。これらは、幸い人的被害をもたらす性質の障害ではありませんでしたが、非常に多くの利用者が迷惑をこうむったことは間違いありません。
 通信ネットワークにしても、最新の航空機にしても、制御の根幹はいまやコンピュータとそのソフトウェアであるプログラムです。仕事であれ、趣味であれ、プログラムを作成したことのある方なら百もご承知でしょうが、バグ(虫)と呼ばれるプログラムの誤りを見つけ出すことは大変な時間と忍耐を必要とする作業です。大規模なプログラムになると、一人の技術者がすべてを設計し、開発することはできませんので、多数の技術者が共同で開発に当たることになります。まして、プログラムを保守する運用者にとって内容まで理解することは至難の業であり、プログラムは「ブラックボックス」として、マニュアルを頼りに運用に当たることとなります。場合によっては、人間がコンピュータを使っているのか、コンピュータに人間が使われているのかわからなくなるという事態もありえるのではないでしょうか。
 大きなシステムのすべてを理解することが困難である以上、ブラックボックス化はやむをえないとしても「想定外」の事態を招かないように十分な試験が行われていると信じたいものです。また、運用者もマニュアルに従うだけでなく、考える運用者であってほしいものです。
 気象庁の天気予報も、気象衛星及び全国の測候所から得られたデータを、コンピュータを駆使して作成されているものと思いますが、そこに経験をつんだ予報官の叡智がどれくらい加わっているのでしょうか。

 

 あとがき 


 アルジェリアの天然ガスプラント襲撃事件は、その昔、アルジェリアの衛星通信地球局で1年間を過ごした私には、本当に悲しい出来事でした。
 アルジェリアは私の初めての海外赴任地で、1976年から77年にかけて、首都アルジェから東へ約80kmの田舎町ラクダリアに駐在し、地球局の運用保守の指導にあたりました。アルジェリアというと、サハラ砂漠のイメージが強いかもしれませんが、地中海に面した沿岸地帯は気候や風景は南欧と大きな違いはありません。天気の良い日の空の青さと花々の鮮やかさが思い出されます。しかし、サハラ砂漠のオアシスの町にある国内通信用地球局の視察旅行で見た砂漠は、岩がごろごろ転がっている土漠から始まって、南にいくほど細かい砂になります。町と町を結ぶ道路を車で走ると、路上を砂が水のように流れていくのが見られました。オアシスで見た満月は、例えようもなく美しかったと思います。
 「アラブの春」と呼ばれた民主化運動は、砂漠の蜃気楼だったのでしょうか。武器によらない言論の闘いは、かの地では夢に過ぎないのでしょうか。亡くなられた方々に合掌。

寒さが続きます折、健康には十分ご留意ください。 

 次号は 石垣 英明 さんが担当します。


以 上